ジョンヒョンの死
ジョンヒョンが亡くなってそろそろ一週間ですか。
このブログを立ち上げて、初めて記事を書いた11月、私は好きなアイドルグループの名前として、この、ジョンヒョン属するSHINeeを挙げました。
まさか、こんなことになるなんて。
あの時は、こんな近い未来にじょんに会えなくなるなんて想像もしなかったし、そして、未だにじょんがいないという事実を受け止められない。
どこかで元気でいてくれてると思ってしまうし、また歌声が聴けると思ってしまうし、あの笑顔を見れることを期待してしまう自分がいる。嘘だと思いたい自分がいる。
そんな思いとは反して入ってくる、様々な現実の情報。その受け入れない心と、現実のギャップに打ちのめされ、泣いてしまう、考え込んでしまう日々。
けど、私たちの生活は進むし立ち止まってはいられないから、この記事を書くことで全部が受け入れられるとは言わないけど、少しでも自分の中で区切りを付けられたら、と思います。また、読んでくれてる人がいるかいないかわからないけど、この記事を読んでくれたアイドルファンの方に、アイドルがいてくれて元気に活動してくれる環境は当たり前のことではない、奇跡なんだということを伝えられたらと思う。
じょん、大好きだったよ。
おつかれさま。
それは突然でした。突然、知り合いからラインが来たのです。
ジョンヒョン自殺ってなに?と。
それは間違いなく私の大好きなグループのメンバーの名前でした。
返事もそぞろに、字面の意味もよく飲み込まないまま、Twitterを開くと、数々の記事が上がっていました。
見慣れたじょんの写真と、
SHINeeジョンヒョン、自殺か
の見出しの記事。
それに反応するフォロワーのみなさん。
わけがわからなくて鳥肌が立ちました。
いやいやまさか。だってあんなにいつも楽しそうにしてたじゃない。メンバーで仲良しだったじゃない。2月にドーム公演も決まってるじゃない。彼のような優れたアーティストが?そんなわけ、ない。
しかし最初は憶測や不確定な要素の多かった記事が、翌日には確定報として伝えられました。
その日は、地獄のようでした。
目に飛び込んでくるのは、穏やかな笑顔の、あまりに綺麗な彼の遺影。
その翌日には崩れ落ちそうなメンバーに支えられながらの出棺。その棺にあなたは本当に入ってしまっているの?
涙と震えが止まりませんでした。
私は大好きなアイドルが亡くなってしまうという事態を想定したことがなかったし、もちろんそれはいつかは起こり得るけどこんなに予兆なく来るものではないと思っていたし、まして、自殺だなんて。一体どんな思いで。
ショックを受ける一方、もう1人の冷静な私は、アイドルが亡くなるということがこんなに自分自身にショックを与えるものなんだという発見をし、ほぉ、と思っていました。
彼がどれだけ私の生活になくてはならなかった存在だったのか痛感し、さらに、彼らを永遠だと無意識に信じてた自分を殴ってやりたくなりました。彼らだって同じ人間なのに。
ここまで感情移入する自分に驚いています。
所詮アイドルだろと人は言うかもしれない。
会ったこともない、喋ったこともない、そんな遠い立場の人が亡くなった事に対して、ここまで動揺してる私たちの姿はどう映るのだろう??
それでも彼の声は、音楽は、パフォーマンスをする姿は、私の生活の大きな楽しみであり、支えであり、さらに彼の人間性を愛してましたし、かけがえのない存在であって、それを失った悲しみ、そして、人知れず自ら死を選んだ彼の思いを思うと、とてつもなく、いまだに泣けてくるのです。
私はもう彼の歌を聴けないし、彼の笑顔を見れないし、彼になんの言葉も伝えられない。彼は逝ってしまった、何もできない間に、先に。
考えても考えても、私が今まで見て来た彼の姿からはそんな事態は想定できなかった。確かに、インタビュー等で、じょんは少し頑張りすぎるところがあるのを感じる場面もあったが、まさかそこまで追い詰められていたとは。
やはり、他人は他人でしかないのだ。
そして、事態は起きた。起きてしまって、もう戻れない。
最初は自己中に、どうして、戻ってきて、じょんの声が聞きたい、もう一度、そればっかり。
でもね。遺書を見たらそんなこと言えなくなってしまった。
彼は、あんなに愛され、あんなにメンバーと仲良くし、あんなに素敵なグループを築きあげ、あんなに歌が上手く、あんなに素敵な曲も手掛け、本当に本当に本当に素晴らしいアーティストだったが、その裏で苦しんでいた。
彼は、これでやっと解放された。
死んでしまいたくなるほど苦しかったなら、これで良かったのだろう。
死ぬのは簡単ではない。
死にたいと思って死ぬには相当なエネルギーがいるのは想像に難くない。
それほどの、彼には何かが。
それほどの、私たちには気づけなかった何かが。
彼を蝕んでいったのだろう。
その葛藤を思うと、胸が苦しい。
あの、きらびやかなステージの裏に一体何が。
あの、弾けた笑顔の裏に一体何が。
あの、伸びやかな歌声の裏に一体何が。
(今思えばSOSの端々は彼のインタビューから垣間見える瞬間もあったが。※1)
(そして、SHINeeとソロシンガーとして、毎回素晴らしい完成度にもってくる彼のスケジュールについても懸念はあったが。)
全部が無理した姿だったとは思わない。心から彼は楽しそうだった。しあわせそうだった。幸せそうに泣いていた。それが全部嘘ではないと思ってる。
それでも、それと同時に、一般人の私たちには考えてもわからないけど、多分芸能界特有の何かとか、あとは同じ芸能界の人にもわからないじょん特有のいろんな理由で本当に本当に辛かったんだと思う。私たちには想像もつかないほどに。
彼は本当に、人の痛みに敏感だったが、それは彼自身共感できる部分が多かったからかもしれない。
また、彼の座右の銘は、”理解より認定 ”である。
理解できなくとも、認めることが大事だという。
とても心優しい人だった、感受性の豊かな。
彼が生きててくれたらよかった、今でもそう思ってしまうけど、何が悪かったのか、気づいてあげられたら何か変えられたんじゃないか、一ファンにできることは限られてるのはわかった上で今でもそう思ってしまってしょうがないけど、でも、彼は、少なくともいま、心安らかなんだろう。この世から解放されて、少しでも救われていて欲しい。
じょん、本当にありがとう。
本当に大好きだった。
本当にいろいろに助けられた、あなたは私にとってかけがえのない存在です。
もう会えないのが残念でしょうがないけど、新しいあなたの音楽に出会えないのが残念でしょうがないけど、そして何よりなにも伝えられてないのが残念でしょうがないけど、、でもそんなのはこっちの都合だよね。
じょん、おつかれさま。
たくさんの音楽、たくさんの感動をありがとう。
絶対に忘れません。
残してくれたものがたくさんあるから、これらを大事に、私はこれからも頑張って生きていくよ。
他の4人は、支えるよ、私たちで。できる範囲のことで。
じょん、どうかゆっくり休んで、そしてどうか見守ってて。
じょんの今回の件は、本当にいろんな当たり前のことに改めて気づかせてくれた一件でもありました。
私たちの大好きなアイドルたちが、音楽を届けてくれること、ライブをしてくれること、生きてくれること、これらは当たり前のことではありません、永遠ではありません。
場合によっては身を心を削って向き合ってくれる彼らの姿は一瞬一瞬、当たり前ではなく、奇跡なんだと思います。
※1
この番組で、周りから休めとの助言も。じょんがどういった人間かも垣間見えるし、あるいは今回の件の端っこを垣間見ることができる気がする。全部を含めてじょんで、ただ、この番組で語られたことだけが全てではないのを前置きして、ここにURLを貼っておく。本当に音楽に真剣に向き合う人だった。
http://www.dailymotion.com/video/x2exqrr_4つのショー-ジョンヒョンfull-日本語訳_tv